[結果発表] 第二回イクボス充実度アンケート調査

【イキマネコラムvol.67】自分軸の強い女性には全体像を見る訓練を

[公開日] [最終更新日]2022/06/10

『イキマネ』とは、女性が「イキイキ」「活きる」マネジメントのこと。
組織の中で女性本来の良さが発揮できるマネジメントを目指すこの手法について、ハピレボプロデューサーであり、株式会社オフィスat 専務取締役の阿部博美氏による連載記事を配信します。
(※)このコラムでは、イクボスを推進するプロジェクトメンバーによる寄稿記事を配信しています(記事一覧)。

 




自分が納得できないとテコでも動かないのが女性です。忖度せずに物が言えることはいい時もありますが、もっと大きな視点で見て欲しいと言う時もあると思います。

例えば、自分のやりたい仕事に固執して新しいことを受け入れなかったり、自分の目に見える範囲だけで「それはこうだ」と判断してしまったりということ。

そんな女性には全体像を見る訓練が必要です。教えないから気付かないだけで、訓練すれば彼女たちもできるようになります。

狭い範囲を見ている猫の首を掴んでそっと持ち上げてみてください。

🔗参照:【イキマネコラムvol.12】「猫の目」を上手に活かせる企業が生き残る!?

「なんで私ばっかりこんな仕事をしているのか」
「なんで上の言いなりにばかりなってるのか」
など、組織に対する不満はよくあることです。

ただこういう不満は、組織の中での自分の立場や役割を俯瞰で見ることができないことから生まれてきます。
「彼女は頑固だから扱いにくい」と関係を切ってしまうのは非常にもったいないです。

そこで上司の役割としては、彼女たちにその全体像を教えることです。できればその時には図などで見える化すると、右脳派の女性には特に伝わりやすいです。

そして、上司は上司で上層部や取引先からのプレッシャーが大変なことなども伝えると、自分の見ている景色とは違う景色があるんだなと気付くことができます。決して押し付けるのではなく自分で気づくようにコーチングしてください。すると、困っている上司を助けてあげようという気持ちも生まれ、さらに納得感を得やすくなります。

このように、俯瞰で全体像を把握することも大事なことをしっかり身に付けさせましょう。

ここで気を付けたいのは、「自分軸は悪」で矯正する必要があると解釈しないことです。
異質な女性の感性は大事にしつつ、ハイブリッドで考えられる人材を多く育てることが、組織の活性化にもつながります。組織の中が一色になってしまえば、それは流れが淀み腐っていくことを意味します。

 

👉今回のPOINT

1. 女性は自分軸でものごとを考えやすい
2.たまには猫の首を掴んで持ち上げよう
3.ハイブリッドな人材が多いほど組織は活性化する

 

 

このコラムでは、組織の中で起きがちなミスコミュニケーションを軸に、様々なポイントやコツをお伝えします。ぜひ違いを知って、新しい視点を楽しんでみてください。

そして、女性たちが存分に能力を発揮でき頼もしい戦力となることで、力強い組織となるためのサポートとなればと思います。

 




<阿部博美・プロフィール>

阿部博美
株式会社オフィスat 専務取締役/ハピレボプロデューサー。産業カウンセラー、キャリアコンサルタント。

自称「女ゴコロ翻訳家」。男女の本能からくる意識や行動の違いを、様々な具体的場面に落とし込み、お互いの理解を深め相乗効果を上げることを目指す。企業活動の中では、女性客の本音を翻訳しマーケティング設計に繋げ、組織の中では、お互いの強みを活かし合える風土づくりに繋げている。
現在、女性目線を専門とするマーケティング会社を経営。商品やサービスについてはもちろん、近年は採用ブランディングや女性活躍推進の相談を多く受けている。それらの中で、女性社員や外部の主婦など、女性チームをマネジメントする場も多い。新卒から15年間携わった人材派遣業界での女性マネジメントや、派遣先企業と派遣スタッフとの間での翻訳経験が非常に役立っている。