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【イキマネコラムvol.63】女性管理職者を増やすのに最も有効なのは上司からの説得

[公開日] [最終更新日]2022/04/14

【イキマネコラムvol.63】女性管理職者を増やすのに最も有効なのは上司からの説得

『イキマネ』とは、女性が「イキイキ」「活きる」マネジメントのこと。
組織の中で女性本来の良さが発揮できるマネジメントを目指すこの手法について、ハピレボプロデューサーであり、株式会社オフィスat 専務取締役の阿部博美氏による連載記事を配信します。
(※)このコラムでは、イクボスを推進するプロジェクトメンバーによる寄稿記事を配信しています(記事一覧)。

 




女性に管理職になりたいかと聞くと、多くが「なりたくない」と答えます。けれども、実際に管理職になった女性に「管理職やってみてどうだったか」と聞くと、7割以上の人が「なってよかった」と答えるのです。


「なりたくない」という理由で一番多いのが、「自分には向いていないと思うから」で6割近くを占め、二番目以降の「長時間労働になりそう」や「責任が重くなるのがいや」とは2倍近くの差があります。

ただ、実際に管理職になった女性は「よかった」と思っているし、その割合は男性と変わりません。つまり、なる前には分からなかった「やりがい」や「仕事のおもしろさ」など、やってみることで実感できることがあるのだと思われます。

管理職になりたくない理由に「自分には向いていないと思うから」という回答が多いのは「インポスター症候群」の傾向だと思われます。

🔗参照:【イキマネコラムvol.46】女性は自分の能力を「低く」見積もる傾向があることを知っておく

「女性は謙虚であるべき」というアンコンシャスバイアス(無意識の刷り込み)もないとは言い切れません。ですから「なりたくない」は額面通りに受け取らなくていいのです。

もちろん、ロールモデルが少なく「スーパーウーマン」だけが管理職になっている現状もあるかも知れませんが、これから女性管理職を量産していくことで、その誤解は解けていくことでしょう。

 

こちらのグラフは「管理職になった理由」を聞いたものです。女性で最も多い理由が「直属の上司に説得されたから」というもので、男性と大きく違っています。


「額面通りに受け取らなくていい」ことがお判りでしょうか。「なりたくない」と言ってはいますが、説得されれば動くのです。もちろん腑に落ちることが必要ですが、そのためには先のグラフを見せて、「みんなやって良かったと言ってるよ」と言えばいいのです。

🔗参照:女性の発言はすぐに鵜呑みにしない(イキマネコラムvol.5)

 

いかがですか?女性管理職増やせそうですよね。

 

👉今回のPOINT

1.管理職になりたくなかった人も「実際やってみたら良かった」7割超
2.「自分には向いていないと思う」の声は割り引いて聞いておく
3.上司の説得があれぱ受ける可能性は高くなる

 

 

このコラムでは、組織の中で起きがちなミスコミュニケーションを軸に、様々なポイントやコツをお伝えします。ぜひ違いを知って、新しい視点を楽しんでみてください。

そして、女性たちが存分に能力を発揮でき頼もしい戦力となることで、力強い組織となるためのサポートとなればと思います。

 




<阿部博美・プロフィール>

阿部博美
株式会社オフィスat 専務取締役/ハピレボプロデューサー。産業カウンセラー、キャリアコンサルタント。

自称「女ゴコロ翻訳家」。男女の本能からくる意識や行動の違いを、様々な具体的場面に落とし込み、お互いの理解を深め相乗効果を上げることを目指す。企業活動の中では、女性客の本音を翻訳しマーケティング設計に繋げ、組織の中では、お互いの強みを活かし合える風土づくりに繋げている。
現在、女性目線を専門とするマーケティング会社を経営。商品やサービスについてはもちろん、近年は採用ブランディングや女性活躍推進の相談を多く受けている。それらの中で、女性社員や外部の主婦など、女性チームをマネジメントする場も多い。新卒から15年間携わった人材派遣業界での女性マネジメントや、派遣先企業と派遣スタッフとの間での翻訳経験が非常に役立っている。