『イキマネ』とは、女性が「イキイキ」「活きる」マネジメントのこと。
組織の中で女性本来の良さが発揮できるマネジメントを目指すこの手法について、ハピレボプロデューサーであり、株式会社オフィスat 専務取締役の阿部博美氏による連載記事を配信します。
(※)このコラムでは、イクボスを推進するプロジェクトメンバーによる寄稿記事を配信しています(記事一覧)。
ある日、優秀な女性部下が「辞めたい」と言ってきました。
あなたはどうしますか?
「辞めたい」とまで言ってくるのは、きっと最終決断だろう。
よっぽど考え抜いてのことだろうから、もう引き留めても無駄か。
あなた「もう気持ちは変わらないんだね?」
部下「はい」
あなた「そうか」
ちょ、ちょっと待ってください!!
そんなに簡単に引き下がってはいけません。
再考の余地はないと言われても、ゆっくりじっくり話を聞いていくうちに、解決策が出てくるかも知れません。
「君の力が必要なんだよ」と言われれば、考え直すことだってあるかも知れません。
「武士に二言はない」のは男性的思考であって、女性には二言も三言もあります。
男性ほどプライドに縛られない女性は、前言撤回することをあまり恥ずかしいと思っていません。
ですから、納得する答えが自分の意見と違っていれば、自分の考えを曲げて「ごめんなさい」と謝ることはそう大きな問題ではありません。
「辞めたい」と思っていたものの、そんなに引き留めてくれるのならもう一度考えてみようかな、と心が動くこともあるのです。
意外とまだ迷っているのに言ってしまった、なんてこともあるのです。
女性の発言はすぐに鵜呑みにせず、せめて一度は聞き直してみることをおススメします。
これと同じように、「リーダーやってみないか?」に対して、「いえいえ無理です」と言われた時も同様です。
※これについては、以前お伝えした「ハッタリ率の違い」もあります。
🔗【イキマネコラムvol.2】「女性にもっと活躍してほしい」経営者のホンネと働く女性の実情
「女心と秋の空」というように、女性は気持ちが揺れやすい生き物です。
それはホルモンバランスのせいもあると思うのですが、ここでは詳しく述べません。
ただ、変化することは悪いことではなく、今の最善に向かって柔軟に変化できると捉えていただければ、男性ばかりの組織では出てこない感性が生きてくると思います。
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このコラムでは、組織の中で起きがちなミスコミュニケーションを軸に、様々なポイントやコツをお伝えします。ぜひ違いを知って、新しい視点を楽しんでみてください。
そして、女性たちが存分に能力を発揮でき頼もしい戦力となることで、力強い組織となるためのサポートとなればと思います。
<阿部博美・プロフィール>
株式会社オフィスat 専務取締役/ハピレボプロデューサー。産業カウンセラー、キャリアコンサルタント。
自称「女ゴコロ翻訳家」。男女の本能からくる意識や行動の違いを、様々な具体的場面に落とし込み、お互いの理解を深め相乗効果を上げることを目指す。企業活動の中では、女性客の本音を翻訳しマーケティング設計に繋げ、組織の中では、お互いの強みを活かし合える風土づくりに繋げている。
現在、女性目線を専門とするマーケティング会社を経営。商品やサービスについてはもちろん、近年は採用ブランディングや女性活躍推進の相談を多く受けている。それらの中で、女性社員や外部の主婦など、女性チームをマネジメントする場も多い。新卒から15年間携わった人材派遣業界での女性マネジメントや、派遣先企業と派遣スタッフとの間での翻訳経験が非常に役立っている。