『イキマネ』とは、女性が「イキイキ」「活きる」マネジメントのこと。
組織の中で女性本来の良さが発揮できるマネジメントを目指すこの手法について、ハピレボプロデューサーであり、株式会社オフィスat 専務取締役の阿部博美氏による連載記事を配信します。
(※)このコラムでは、イクボスを推進するプロジェクトメンバーによる寄稿記事を配信しています(記事一覧)。
以前のコラム(vol.55)で「女性活躍推進は男性の働き方改革とセット」とお伝えしました。
その男性たちの意識改革に最も有効と思われるのが、育児休業を取得することです。それを後押しするような調査結果が21世紀職業財団より出されました。男性が育児休業をとったことで仕事に有益な効果があったことが明確になりました。
調査は2021年6月末にインターネットで実施。本人・配偶者とも26~40歳の正社員で子どもがいる人を対象にし、男性1912人、女性2194人の回答を分析したものです。
【参照】『子どものいるミレニアル世代夫婦の キャリア意識に関する調査研究』

ここで注目したいのが、他との比較です。回答者は全て、育児休業を取っていなくても日ごろ家事や育児をしている男性なのですが、育児休業を取った人とそうでない人とでは大きな差が出ています。育児休業の場合、長期に亘って家事・育児を担うため、それが上っ面ではなく真に身についたことで意識の変化に大きく影響していると思われます。
他にも「チーム内での情報共有」「仕事へのモチベーション」「職場での配慮ができる」など、仕事に対する影響がとても大きいことが分かります。
前号でお伝えしたマミートラックを防ぐためにも、その配偶者である男性たちのサポートを得やすくする「男性の育児休業」は重要な要素になります。また、いよいよこの春から、誰もが育児休業を取得しやすい環境を整えるよう法改正が行われます。
つまり、男性が育児休業を取ることは女性活躍に繋がり、かつ男性のスキルアップにもなるという、まさに一石二鳥ですね。
👉今回のPOINT
1.男性が育児休業を取得することは仕事に大きなメリットがある
2.数日の有休よりも、まとまった育児休業の方がメリットが大きい
3.マミートラックを防ぐ効果もあり一石二鳥
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このコラムでは、組織の中で起きがちなミスコミュニケーションを軸に、様々なポイントやコツをお伝えします。ぜひ違いを知って、新しい視点を楽しんでみてください。
そして、女性たちが存分に能力を発揮でき頼もしい戦力となることで、力強い組織となるためのサポートとなればと思います。
<阿部博美・プロフィール>

株式会社オフィスat 専務取締役/ハピレボプロデューサー。産業カウンセラー、キャリアコンサルタント。
自称「女ゴコロ翻訳家」。男女の本能からくる意識や行動の違いを、様々な具体的場面に落とし込み、お互いの理解を深め相乗効果を上げることを目指す。企業活動の中では、女性客の本音を翻訳しマーケティング設計に繋げ、組織の中では、お互いの強みを活かし合える風土づくりに繋げている。
現在、女性目線を専門とするマーケティング会社を経営。商品やサービスについてはもちろん、近年は採用ブランディングや女性活躍推進の相談を多く受けている。それらの中で、女性社員や外部の主婦など、女性チームをマネジメントする場も多い。新卒から15年間携わった人材派遣業界での女性マネジメントや、派遣先企業と派遣スタッフとの間での翻訳経験が非常に役立っている。