[結果発表] 第二回イクボス充実度アンケート調査

【イキマネコラムvol.55】女性活躍推進は男性の働き方改革とセット

[公開日] [最終更新日]2021/12/23

【イキマネコラムvol.55】女性活躍推進は男性の働き方改革とセット

『イキマネ』とは、女性が「イキイキ」「活きる」マネジメントのこと。
組織の中で女性本来の良さが発揮できるマネジメントを目指すこの手法について、ハピレボプロデューサーであり、株式会社オフィスat 専務取締役の阿部博美氏による連載記事を配信します。
(※)このコラムでは、イクボスを推進するプロジェクトメンバーによる寄稿記事を配信しています(記事一覧)。

 






このグラフを見ると、共働き世帯がいかに増えているかが分かります。何となく増えてきた感覚をお持ちの方も、すでに7割近くになっているのには驚くでしょう。

これまで女性活躍がなかなか進まなかった背景には、家庭との両立を頑張れるスーパーウーマンだけしか活躍できなかった、ということがあります。共働きが少なかった時には見過ごされていたそれも、共働きがデフォルトとなった今は切実な問題です。

そのスーパーウーマンぶりは、家事時間を見てもらうと理解できます。

(グラフ出所:データの時間



まずは上のグラフをご覧ください。これは夫婦の家事時間を比較したものです。乳幼児がいない夫婦では、妻の家事の時間が226分(3時間46分)なのに対し、夫の家事の平均時間はたったの16分です。
乳幼児がいる夫婦に至っては育児の時間の負担が長く、なんと414分(6時間54分)となり、仕事をこなしながら平均で1日7時間近くを家事や育児に投入している、という計算になります。

これでは妻は寝る時間もままならず、会社で活躍できるはずもありません。ただ、夫も単にサボっているわけではないでしょう。サポートしたくてもできないのが現実ではないでしょうか。夫婦ともに健全でいてもらうためにも、男性の家事時間が確保できるよう男性の働き方を変えなければなりません。

男性の長時間労働がデフォルトで、それに合わせられない制約のある人たちは、どんどんこぼれ落ちていく、それがこれまででした。今は介護も含めて、制約のある社員が3分の2を占めると言われていますから、絶対的にムリな話です。

女性活躍と男性の働き方はセットである、納得できましたか?

 

👉今回のPOINT

1.7割近くの世帯が共働きで今や多数派である
2.スーパーウーマンでないと仕事と家庭の両立は難しい
3.男性の家事時間の確保が女性活躍に通じる

 

 

このコラムでは、組織の中で起きがちなミスコミュニケーションを軸に、様々なポイントやコツをお伝えします。ぜひ違いを知って、新しい視点を楽しんでみてください。

そして、女性たちが存分に能力を発揮でき頼もしい戦力となることで、力強い組織となるためのサポートとなればと思います。

 




<阿部博美・プロフィール>

阿部博美
株式会社オフィスat 専務取締役/ハピレボプロデューサー。産業カウンセラー、キャリアコンサルタント。

自称「女ゴコロ翻訳家」。男女の本能からくる意識や行動の違いを、様々な具体的場面に落とし込み、お互いの理解を深め相乗効果を上げることを目指す。企業活動の中では、女性客の本音を翻訳しマーケティング設計に繋げ、組織の中では、お互いの強みを活かし合える風土づくりに繋げている。
現在、女性目線を専門とするマーケティング会社を経営。商品やサービスについてはもちろん、近年は採用ブランディングや女性活躍推進の相談を多く受けている。それらの中で、女性社員や外部の主婦など、女性チームをマネジメントする場も多い。新卒から15年間携わった人材派遣業界での女性マネジメントや、派遣先企業と派遣スタッフとの間での翻訳経験が非常に役立っている。