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【イキマネコラムvol.8】女性の相談事は解決策を求めていない

[公開日] [最終更新日]2020/07/09

【イキマネコラムvol.8】女性の相談事は解決策を求めていない

『イキマネ』とは、女性が「イキイキ」「活きる」マネジメントのこと。
組織の中で女性本来の良さが発揮できるマネジメントを目指すこの手法について、ハピレボプロデューサーであり、株式会社オフィスat 専務取締役の阿部博美氏による連載記事を配信します。
(※)このコラムでは、イクボスを推進するプロジェクトメンバーによる寄稿記事を配信しています(記事一覧)。

 




女性の話は「まず聞くこと」

もう何度も耳にしていることと思います。

「話は長いし面倒だな」と思っている方にお伝えします。

 

女性の話を聞くのは、あなたのペースに巻き込むための『戦略』なのです。

 

「もう!聞いてくださいよ、A社ってひどいんですよ」などと言ってきたときには、「それは大変だったなぁ」と、いったんその感情に乗っかりましょう。

まずは認めて共感することが大事ですし、「君も辛かっただろう」と労わってあげられればパーフェクトです。

 

間違っても、頭ごなしに「取引先の悪口を言うもんじゃない」なんて否定してはいけません。

それから、「それはA社もとんでもないな」などという攻撃の同調もいけません。実はそこまで恨んでいるわけでもなかったのに、人から同調されることでさらに怒りを増幅させることになったりします。

 

いったん共感してあげた後であれば、「こんなふうにしてみたら次回からもう少し楽しくできるかもしれないと思うんだけど、どうかなぁ」などというあなたの提案も、すんなり受け入れてくれることになります。

つまり最初に同調することこそが、その後自分のペースに巻き込みやすくするために欠かせないプロセスなのです。

 

こういう時に男性が陥りやすいのが、すぐに結論を出そうとすることです。

「じゃぁ、こうすればいいじゃないか」とか、「今度から先に手を打っておけば済むことだろう」などと、話もよく聞かずに先回りして言われると、それがたとえ正論であったとしても、いえ正論だからこそ、腑に落ちない気持ちが悶々と残るのです。

なぜなら、女性が愚痴や相談事を持ちかけて来たときは、解決したいというよりも話を聞いてもらいたいだけだからです(本人も無自覚ですが)。

 

私が派遣会社にいたころ、よくスタッフが相談に来ていました。

「ふんふん」「そうなんだね」などと相槌を打ちながらある程度聞いたところで、「で、私はどうしたらいい?それ部長に言ってあげようか?」などと聞くと、大抵の場合「いえ、もういいです。聞いてもらったらスッキリしました」となって終わることがほとんどでした。

そして、その後は、私の提案やお願い事もすんなり受け入れてくれることが多くなりました。

 

相談事を持ちかけられるというのは、コミュニケーションのチャンスです。

そっけなく返すよりも、きちんと向き合うことでその後の仕事もやりやすくなるのですから、無駄にしてはもったいないです。

 

ひとつ注意が必要なのは、話を聞いてあげるからといって、ダラダラと長い話に付き合うのかというと、それは違います。

会社では限られた時間で仕事をしているわけですから、それはお互いのためにもよくありません。

ちゃんと聞いているよという姿勢さえあれば、分かりにくい説明には質問をして論点を整理したり、関係性を問い直したりして時間短縮を図ることは構いません。

むしろ質問されることで女性たちも冷静さを取り戻し、自分の話を客観的に見ることができるようになっていきます。

 

何より大事なのは、導入部分で「感情に寄り添う」ということです。

自宅で妻に相談されて「それはさぁ、こうやったら済むだろ」と、いきなり結論を言っていませんか?

妻も話を聞いてほしいだけなのかも知れませんよ。

 

 

このコラムでは、組織の中で起きがちなミスコミュニケーションを軸に、様々なポイントやコツをお伝えします。ぜひ違いを知って、新しい視点を楽しんでみてください。

そして、女性たちが存分に能力を発揮でき頼もしい戦力となることで、力強い組織となるためのサポートとなればと思います。

 




<阿部博美・プロフィール>

阿部博美
株式会社オフィスat 専務取締役/ハピレボプロデューサー。産業カウンセラー、キャリアコンサルタント。

自称「女ゴコロ翻訳家」。男女の本能からくる意識や行動の違いを、様々な具体的場面に落とし込み、お互いの理解を深め相乗効果を上げることを目指す。企業活動の中では、女性客の本音を翻訳しマーケティング設計に繋げ、組織の中では、お互いの強みを活かし合える風土づくりに繋げている。
現在、女性目線を専門とするマーケティング会社を経営。商品やサービスについてはもちろん、近年は採用ブランディングや女性活躍推進の相談を多く受けている。それらの中で、女性社員や外部の主婦など、女性チームをマネジメントする場も多い。新卒から15年間携わった人材派遣業界での女性マネジメントや、派遣先企業と派遣スタッフとの間での翻訳経験が非常に役立っている。